貸し切り浴室「湯端の湯」
吉井町に大きな牛が寝そべっているように見える牛伏山。その山麓に佇むのが湯端温泉の一軒宿です。
宿から数十メートルの矢田川のほとりに鉱泉が湧き、傷や皮膚病によく効くとされ、昔から地元の人たちが大切に守ってきました。
明治時代には湯小屋もありましたが、なくなって長い年月が経ち「せっかくいい温泉があるのにもったいないと、祖父が昭和46年に始めたのがこの宿です」と湯端温泉のご主人、桑子さん。
ほぺたん、湯端温泉へ!
祖父と祖母が切り盛りする宿はいつも地元客でにぎわい、桑子さんは子どもの頃、布団敷きや配膳を手伝い、祖父にお駄賃をもらったり、お客さんに遊んでもらえるのも嬉しかったそうです。そんな桑子さんに、祖父はよく「おじいちゃんはもう少しこの宿を頑張る。そのあとは頼むよ」と言っていました。
ところが、桑子さんが高校生のときに祖父は急逝。平成18年、宿はいったん閉じることになりました。
高校卒業後は実家を離れ、飲食店や旅館で働いていた桑子さんが実家に戻り、宿を改装、再開したのは平成24年のこと。地元の人たちは再開を心から喜び、桑子さんに源泉の管理の仕方を教えたり、浴室工事を手伝ったりと惜しみない協力をしました。
再開を聞きつけた昔馴染みのお客さんも大勢訪れ、「この宿が、こんなにたくさんの人たちに大切にされていたのかと驚きました」(桑子さん)。地域の宝、湯端の湯は再び輝き始めます。
ほぺたんはさっそく、湯船にちゃぷん!竹樋から注がれる源泉は、ほんのり卵のにおい。「化粧水として販売してほしい」と要望があるほど肌に良い泉質です。
宿には貸し切りの浴室が2つ、涼み処のウッドデッキもあり、初夏にはホタル鑑賞も楽しめます。
ウッドデッキ(年内改装予定)
宿をあとにしたほぺたんが次に向かったのは、牛伏山自然公園。山頂付近に天守閣を模した展望台があり、そこに広がるのは360度の大パノラマ。晴れて空気が澄んだ日には、赤城・榛名・妙義山、関東平野の彼方まで見渡せます。
展望台眺望
牛伏山展望台
湯端温泉のご主人が「吉井町のパンといえばここ!」と教えてくれたのがこちら。創業1982年、住宅街にある地元に根付いたパン屋さんです。棚にはフランスパンやデニッシュ、調理パン、菓子パンと種類豊富なパンがずらり。一番人気は揚げパンのココアパンときなこパン。カフェスペースでもいただけます。
Parisien
住所…高崎市吉井町矢田126-1
営業時間…9時~16時
定休日…日曜・月曜・火曜
TEL…027-387-6753