許諾第05-010901号
榛名山の東斜面に広がる伊香保温泉。町の歴史は古く、日本最古の歌集である万葉集の中には伊香保について歌った和歌がおさめられています。
石段で有名な温泉街ができたのは、天下統一を目指して武将たちが争った戦国時代のことでした。戦で怪我を負った兵をいやすため、天正4年(1576年)、集落を源泉のそばから現在の場所へ移し、温泉街がつくられたのです。山の傾斜を利用して源泉からお湯が運ばれ、お湯が流れる管路の上に石段、その左右に温泉宿が建てられました。日本初の温泉リゾート都市計画だったといわれています。
江戸時代になると、各藩の武士、町人や農民など、さまざまな人々が伊香保へ湯治に訪れるようになり、「子宝の湯」として知られるようになりました。
数百年にわたる歴史を持つ石段街
ほぺたんは伊香保温泉へ。365段も続く長い石段を登り始めました。すると、石段のあちこちに動物が描かれたプレートがあるのを発見。昔、石段街には「大家」と呼ばれる12の宿があり、十二支のプレートはそれぞれの宿の跡地を示すものなのだとか。石段の途中には、足元を流れるお湯を観察できる小間口もあり、各旅館にお湯を配分するためのしかけを見ることができます。
石段街を歩こう!
十二支のプレート
小間口を観察
温泉旅館や公共温泉、足湯、射的場、温泉まんじゅうのお店の前を通り、石段を登りきると、温泉・医療の神様をまつる「伊香保神社」にたどり着きます。ほぺたんはお参りを終え、さらに奥へと進みました。その先にあるのは、伊香保温泉の源泉のひとつ、源泉そばの「露天風呂」と「飲泉所」で伊香保の名湯を体験してみましょう!
伊香保神社
露天風呂
露天風呂の近くには、医学的温泉療法を日本に紹介したベルツ博士の銅像があります。明治時代、ドイツから来た博士の指導を受けて、伊香保温泉は政府や経済界の要人も訪れるほど有名な保養地となりました。
ベルツ博士
長いあいだ人々をいやしてきた伊香保温泉は、戦後、上毛かるたの札に選ばれました。いろは順で最初の文字に当たる札は、赤色に染められています。これは戦争で荒廃した日本に元気を取り戻したい、その活力を群馬から発信したいという、かるた制作者の強い思いが込められているそうです。
観光情報は、「伊香保温泉観光協会ホームページ」をご確認ください
石段街のバス停近くにある「茶屋たまき」の自慢は、ひとつひとつ毎朝手づくりされる「石段手焼 あがり餅」。テーブルに置かれたかわいらしいミニコンロで、お好みの焼き加減に仕上げることができます。ジェラートやアップルパイなど、自家農園のりんごを使ったスイーツもおすすめです!
住所…渋川市伊香保町伊香保100-1
営業時間…9時~16時(4~11月は17時まで)
定休日…火曜
TEL…0279-25-8595
■次回は上毛かるた「ふ」の札をご紹介します。