許諾第05-010901号
群馬・福島・栃木・新潟の4県にまたがる尾瀬。本州最大の湿原を擁し、豊かな自然が残るこの地域は、国立公園特別保護地区、国の特別天然記念物、ラムサール条約湿地に指定されています。
冬に積もったたくさんの雪がとけ始める5月、尾瀬はようやく春を迎えます。広大な湿原では、春から秋にかけて、さまざまな植物が色とりどりの花を咲かせます。
上毛かるたでは、「仙境尾瀬沼 花の原」という言葉で尾瀬の魅力を讃えていますが、「仙境」には、仙人が住む所、あるいは俗界を離れた静かで清浄な土地といった意味があります。高山植物の宝庫といわれる尾瀬は、日本百名山の至仏山(しぶつさん)や燧ヶ岳(ひうちがたけ)といった山々に囲まれ、雄大な山岳美と湿原を彩る花々が織りなす風景はとても幻想的です。
雪どけを迎えた湿原に咲くミズバショウ
本物の「花の原」を見てみたい!そう思ったほぺたんは、まず、片品村にある「尾瀬ぷらり館」へとやって来ました。ここには、尾瀬の歴史や自然について学ぶことができる「尾瀬ネイチャーセンター」と日帰り温泉「戸倉の湯」があります。登山口へ向かうバスの停留所もあり、登山者の交流の場となっています。
散策に役立つ情報を集めたら、さっそく登山口を目指しましょう!片品村には、「鳩待峠(はとまちとうげ)」「大清水」「富士見下」の3カ所の登山口があります。
尾瀬について学ぼう!
最も人気があるのは、鳩待峠を出発して尾瀬ヶ原を歩くコースで、休日になるとたくさんの人々でにぎわいます。尾瀬ヶ原では、春のミズバショウ、夏のニッコウキスゲ、秋の草紅葉(くさもみじ)など、訪れる時期によってさまざまな景色を楽しめます。
一方、大清水から高低差のある林道を抜けて尾瀬沼を巡るコースは、昔から登山者に親しまれてきた経路です。水面に映る燧ヶ岳など、美しい風景を満喫できます。
春の訪れを告げるミズバショウ
湿原を彩るニッコウキスゲ
木道の両側に広がる草紅葉
もうひとつの登山口、富士見下は、のんびりと山歩きを楽しみたい人におすすめです。標高2000メートル近いアヤメ平までは3時間ほどかかりますが、至仏山、燧ケ岳、日光白根山など、360度の大展望を楽しむことができ、7月下旬から8月中旬にかけてはキンコウカの黄色の花が辺り一面を鮮やかに彩ります。
「尾瀬ヶ原を散策したい」「○○の花を見たい」「のんびりと自然の中を歩きたい」など、目的にあわせてコースを選んで、ぜひ尾瀬を散策してみませんか。
キンコウカ
(注)鳩待峠口では、自然保護と渋滞防止のため、利用が集中する時期に交通規制を行っています。
詳しくは、片品村役場(0278-58-2112)までお問い合わせください。
■次回は上毛かるた「の」の札をご紹介します。