露天風呂(女湯)
赤城山南麓から山頂方面へ県道をのぼり、途中で東に折れて川を渡った先に、樹齢100年を越す木々に囲まれた一軒宿があらわれます。囲炉裏のあるロビーから外階段で川辺に降りた先には露天風呂。浴室の扉を開ければ、視界いっぱいの自然とせせらぎに包まれます。
滝沢館
岩風呂を満たす湯には、不思議な現象が起きます。「露天風呂のすぐ脇にある源泉から冷鉱泉を引き、浴槽に貯めること1時間。最初は無色透明ですが、加温すると黄褐色に変わり、やがて白濁して、少しずつ澄み、最後はまた透明になります。天候気温によっては黄緑色にもなりますよ」(ご主人の北爪源行さん)。
泉質は、炭酸ガスが溶けこんだ炭酸泉。普通の湯に比べ3倍の保温力があるとのこと。すっかり温まったほぺたんは、「壺湯」にちゃぷん!こちらは源泉かけ流しの水風呂。加温していないので、炭酸ガスが抜けていません。たちまち、全身が泡に包まれました。
明治時代から湯治場があったこの場所に、先代の行文さんが滝沢館を開業したのは昭和54年のこと。当時は宿に通じる道が未整備で、交通不便な山奥の秘湯だったそうです。その後、世の中はバブル景気に沸き、大型温泉旅館が次々と建てられましたが、滝沢館は静かな山の湯を守り続けました。
ほぺたん、滝沢館へ!
今は源行さんと行文さんの2人で宿を切り盛りし、毎日大忙し。それでも、お客さんが気持ち良く入浴できるようにと手をかけて露天風呂をメンテナンスし、「できるだけ山にあるものでもてなしたい」と、摘んできたキノコや山菜を食卓に並べます。心安らぐ山のもてなしと湯を求め、はるばる訪れる客が今も引きも切りません。
壺湯(男湯)
宿を後にしたほぺたんは、赤城山山頂へ足をのばすことに。初夏の赤城山は新緑とツツジが真っ盛り。若葉が芽吹き、シロヤシオやヤマツツジ、レンゲツツジが次々と咲いて山を彩ります。小沼や見晴山、覚満淵(かくまんぶち)など、ツツジの名所をめぐるお花見ハイキングもおすすめです。
赤城山のツツジ
赤城山山頂に素敵なカフェを発見。県立赤城公園ビジターセンターの一角をリノベーションした空間で、赤城山をイメージしたブレンドコーヒー、自家製ベーコンやソーセージを使った季節のガレット、ホットドッグなどをいただけます。おしゃれなアウトドア用品や雑貨の販売も。山遊びのひと休みに立ち寄りたい場所です。
HÜTTE(ヒュッテ) HAYASHI CAFE
住所…前橋市富士見町赤城山1
営業日
…5~10月 木曜~日曜・祝日(11~4月 土・日曜、祝日)
※来店前に要問い合わせ
営業時間…5~10月 10時~17時(11~4月 11時~16時)
TEL…027-283-2983 (三夜沢町のHÜTTE HAYASHI)