「法師温泉 長寿館」の法師乃湯。国登録有形文化財
今回ほぺたんが訪ねたのは、三国峠を越える手前にある、法師温泉の一軒宿「法師温泉 長寿館」です。創業は明治8年。新潟県南魚沼市出身の政治家・岡村貢氏が、上越線開通のため土地調査をしていたところ、法師温泉の優れた効能を知り、「世に広めたい」と長寿館を開きました。それから140年余り。長寿館は今なお、木造に杉皮葺屋根という昔ながらの佇まいで、湯客を温かく迎えてくれます。
浴場は全部で3つ。中でも「法師乃湯」は、国鉄時代のフルムーンポスターに使われ、全国的に有名になりました。
法師川のほとりに佇む長寿館
ほぺたんはさっそく、法師乃湯へ。イギリス人の鉄道技師が設計した、明治28年築のクラシカルな建物は、浴槽から床、壁、天井、アーチ型の窓にいたるまで、すべて木で造られています。浴室の壁にある棚は、かつて、脱衣場として使われていたもの。今は男女別の脱衣所がありますが、創業時からの伝統である混浴が守られています(女性専用時間あり)。
法師乃湯といえば、源泉の真上に湯船があるのも特徴。湯船の底に敷き詰められた玉石の間から、43度と適温の源泉がこんこんと湧き出し、まさに、生まれたてのフレッシュな温泉に浸かることができます。長寿館の常務・岡村国男さんは、こう話してくれました。
「この温泉は、雨や雪、川の水が地中にしみこんで温められ、半世紀以上かけて地表に戻り、自然に湧き出たもの。まわりの山や川、森があってこそのお湯、ありがたいなと思います。お客様にも、自然の景色を楽しみ、地球の恵みを感じながら、ゆったりとお過ごしいただけたら嬉しいです」。
湯船の底から湧き出す源泉
本館も国登録有形文化財に指定
この後ほぺたんは、法師温泉のお隣、猿ヶ京温泉にある「民話と紙芝居の家」に寄り道。たくさんの紙芝居や絵巻物、影絵、地域のばあさまの生語りなどを通して、猿ヶ京に伝わる、不思議で心温まる民話をたっぷりと楽しめます。中でも子どもたちに人気なのは「のぞきからくり」。のぞきメガネをのぞくと、立体的な物語絵が現れ、口上師の語りに合わせて絵が次々に切り替る、いわば昔の3D映像です。ぜひ、体験してみてください!
ほぺたん「民話と紙芝居の家」へ!
のぞきからくり
法師温泉に行く途中、みなかみ町産のフルーツを満喫できるスポットを発見。四季折々の果物狩りの他、農園を見晴らすフルーツカフェ&レストラン、BBQ、マルシェ、ツリーハウスや芝生広場もあり、365日楽しめます。秋の人気はシャインマスカット。旬のフルーツを使ったスイーツもおすすめです!
みなかみフルーツランドMogitore
住所…利根郡みなかみ町新巻5-10
営業時間…
6~9月/10時~17時・
10~5月/10時~16時
定休日…無休
TEL…0278-64-2800