許諾第05-010901号
「分福茶釜」で有名な「茂林寺」は館林市にあります。東武伊勢崎線の茂林寺前駅にほぺたんが到着すると、さっそくかわいらしいたぬきの親子がお出迎えしてくれました。
駅から茂林寺までは、徒歩10分ほどの距離。その道中には、13枚の看板があります。看板に描かれた「分福茶釜」の物語を読み進んで行くと、茂林寺へとたどり着くことができます。
たぬきの像が立ち並ぶ茂林寺の境内
茂林寺駅前のたぬき
茂林寺の境内に足を踏み入れたほぺたんは、左右にずらっと並んだたぬきの像にびっくり!こちらのたぬきの像は、雛人形の扮装をしたり、浴衣を着たり、季節ごとにさまざまな装いに変身することで知られています。
たぬき尽くしの茂林寺
山門をくぐり、本堂へと向かったほぺたん。本堂の奥には、たぬきの置物やはく製が、所狭しと並べられています。さらに順路にそって進むと、本堂北側の一室に、古くから茂林寺に伝わる「分福茶釜」が安置されていました。
言い伝えによると、今から400年以上前のこと、千人もの僧や信者が集まる法要を茂林寺で開くことになりました。たくさんの来客をもてなすには、大きな茶釜が必要です。どうしようかと困っていたところ、守鶴というお坊さんがどこからか茶釜を見つけてきました。この茶釜で湯を沸かし、集まった人にお茶をふるまったところ、不思議なことに汲んでも汲んでも湯が尽きることはありませんでした。そこから、福を分け与える茶釜といわれるようになり、「分福茶釜」と名づけられたそうです。
実は、守鶴は、人間の姿に化けたたぬきだったと伝えられています。正体がばれた守鶴は茂林寺を去り、「分福茶釜」だけが寺に残されたそうです。
大切に守られてきた「分福茶釜」
「分福茶釜」の資料を集めた展示室
ほぺたんは、茂林寺の境内で、明治から大正にかけて活躍した童話作家、巌谷小波(いわやさざなみ)のレリーフを見つけました。その肖像の隣には、小波が書いた物語の一節が刻まれています。
小波は、 茂林寺の言い伝えをもとに『文福茶釜』を書き上げ、出版しました。その物語は、茶釜に化けていたたぬきが、綱渡り芸でお金を稼ぎ、助けてくれた人々に恩返しをするというもの。ユーモラスな物語は広く有名になり、上毛かるたの絵札には綱渡りをするたぬきの姿が描かれました。
巌谷小波の童話碑
水沢、桐生と並び群馬三大うどんに数えられる館林。たくさんのうどん屋さんがある館林ですが、取材班は茂林寺のそばの「もり陣」で昼食をいただくことにしました。お店の名物は、粉末にしたまゆ玉をうどん粉に練り込んだ「まゆ玉うどん」。モチモチの食感とつるつるしたのどごしが絶品でした!
住所…館林市堀工町1560
営業時間…11時~17時
定休日…火曜
TEL…0276-75-0490
■次回は上毛かるた「ゆ」の札をご紹介します。