るっく&WALK

NO.246 片品村「鎌田温泉」(2023年9月号)

妙宝乃湯 女湯の写真

妙宝乃湯 女湯

るっく&WALK in 片品村

尾瀬のふもとの湯 「鎌田温泉 妙宝乃湯みょうほうのゆちぎら」

群馬、新潟、福島、栃木の4県にまたがり、2000m級の山々に囲まれる本州最大級の高層湿原、尾瀬。その群馬県側の玄関口となる片品村には、湯量豊富な温泉エリアが9カ所あり、登山客やスキー客、スポーツ合宿などに多く利用されています。

「鎌田温泉 妙宝乃湯ちぎら」は、日光へ至る国道120号沿いに佇む創業100年の老舗宿。「このあたりは昔、日光や会津からくる人たちの通り道だったそうです。泊めてほしいと頼まれることが多かったので、大正13年に宿を始めたと聞いていますよ」と話してくれたのは、3代目女将の井上松子さん。

ほぺたんとの妙宝乃湯ちぎらの看板の写真

ほぺたん「妙宝乃湯ちぎら」へ!

松子さんが宿に嫁いできたのは昭和36年。戦後の混乱が落ち着き、村は道路やトンネル、住宅、いろいろなものができてにぎわっていくときでした。宿には工事関係の人たちが大勢宿泊し、昭和30年代後半に起きた尾瀬ブームで登山客も殺到。「毎晩、深夜まで宴会の片付けをして、朝は早起きして登山のお弁当作りと、てんやわんやでした」と松子さんは笑います。

昭和62年には、松子さんがご近所と共同出資して行った掘削が成功し、温泉旅館に。地下800mから湧く源泉の温度は51度あり、湯量も毎分150ℓと豊富なため、加水・加温をすることなく、湯量をしぼったり増やしたりして温度を調整しているそうです。泉質はアルカリ性で「肌がツルツルになりますよ」と4代目女将の奈加子さん。湯船の底に敷きつめられる玉石は、登山やスポーツの疲れをツボ効果で癒せるようにとの心遣いです。

男湯の写真

男湯

松子さんにカチッカチッと切火をしてお見送りしてもらったほぺたん。宿から足を少しのばし、見つけたのは「とうもろこし街道」の看板。国道120号の片品村役場から日光方面へ4kmの区間に、夏から秋にかけ片品名産の甘いとうもろこしや高原野菜の出店が約20軒立ち並ぶ片品名物です。とうもろこしは品種や植え付け時期により収穫期が異なるため、8月から11月まで採れたてを味わえ、秋にはハロウィンかぼちゃも並びます。

とうもろこし街道の写真

とうもろこし街道

編集だより

片品村の山の中においしい菓子店があると聞き、訪ねたお店。神奈川のウィーン菓子店で修業していたご夫婦が帰郷して開いたそうです。店内には焼き菓子やパン、季節のパフェも!素材は片品のフルーツを中心に、できるだけ地元産を使っているそう。ご近所の中学生も幸せそうにパフェを頬張っていました。

菓子工房 Lammin
住所…利根郡片品村鎌田4613-2
営業時間…10時~17時
定休日…日・月・木曜
TEL…0278-25-4173

  • 掲載した店舗・施設は、定休日以外に臨時休業となる場合もあるので、ご了承ください。
  • 一部取材先より画像をお借りしています。
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