許諾第05-010901号
古代より交通の要とされてきた碓氷峠。その歴史をさかのぼると、平安時代、盗賊を取り締まるため、上野国碓氷に初めて関所がおかれたと伝えられています。
関所とは、旅人の往来や物資の輸送の取り締まり、通行税の徴収などを行うため、国境や街道の要地につくられた施設です。特に、江戸時代は、鉄砲などの武器の輸送や、江戸に住むことを義務づけられた大名の妻子たちの逃亡を防ぐため、厳しい取り締まりが行われました。中山道の碓氷峠は、東海道の箱根峠とならび、通行の難所といわれていたそうです。
関所が廃止されたのは明治2(1869)年。その後、鉄道や国道、高速道路、新幹線の登場とともに、碓氷峠を越える手段はさまざまに変化してきました。
毎年5月に「碓氷関所まつり」が開かれ、郷土芸能が披露される
上毛かるたに登場する「碓氷峠の関所跡」を見てみたい!そう思ったほぺたんは、群馬と長野の県境にある碓氷峠へ向かいました。
横川駅から歩いて10分ほどのところにある「碓氷関所跡」。建物はなくなってしまったものの、当時の柱や扉を使って復元された東門があります。
碓氷関所跡
江戸時代の関所に思いをはせながら門をくぐったほぺたんは、「おじぎ石」と名づけられた石を発見。当時の通行人たちは、この石に手をつき、ひざまずきながら役人に手形を差し出し、通行の許可を受けたそうです。
おじぎ石
次に、ほぺたんは「碓氷峠鉄道文化むら」へ。ここでは、かつて碓氷峠を走っていた電気機関車や特急あさま号が展示されています。
100年以上もの間、横川駅と軽井沢駅の間を結んでいた信越本線。建設前、碓氷峠の急勾配を走るのは実現困難といわれていたそうです。園内にある「鉄道資料館」では、苦労の末に実現した碓氷峠の鉄道の歴史を紹介しています。
「碓氷峠鉄道文化むら」では、電気機関車の運転体験(要予約)に挑戦したり、小型の蒸気機関車や手漕ぎトロッコに乗ったり、大人から子どもまでさまざまな体験ができます。
碓氷峠鉄道文化むら
30車両以上を展示
園内にある駅からトロッコ列車※に乗ると、「峠の湯」まで足を延ばすことも可能。さらに、1997年に廃止された線路を活用した遊歩道「アプトの道」を進んでいけば、レンガ造りの「めがね橋」をはじめ、貴重な鉄道遺産を間近で見られます。
めがね橋
碓氷峠のふもとに立地する、碓氷峠の森公園交流館「峠の湯」。館内2階に店舗をかまえる「霧積亭」では、おぎのやの峠の釜めしをはじめ、ラーメンやそばなど豊富なメニューがそろいます。美しい自然にかこまれた「峠の湯」で、天然温泉とおいしい食事を堪能し、心も身体もリフレッシュしてみてはいかがでしょうか?
住所…安中市松井田町坂本1222
営業時間…10~21時(霧積亭10~20時半※ラストオーダー20時)
休業日…毎月第2・第4火曜(祝日の場合 翌日)
料金…【3時間】大人600円、4歳~小学生400円
TEL…027-380-4000
■次回は上毛かるた「お」の札をご紹介します。