四万温泉 積善館本館「元禄の湯」
青く澄んだ四万川沿いに、30軒余りの温泉宿が立ち並ぶ四万温泉。そのお湯は「四万の病を治す霊泉」と伝えられ、室町時代から湯治場として栄えてきました。「湯治」とは、温泉の効能を利用した治療法のこと。昔は温泉地に長期滞在し、温泉に浸かったり温泉を飲んだりして、病気やケガを治していました。
今回ほぺたんがやって来たのは、「四万温泉 積善館」。創業元禄7年(1694年)、湯治文化を今に伝える湯宿です。
人気アニメの舞台にもなった積善館本館
積善館の本館は、元禄4年に建てられたもの。当時の湯宿のつくりを残す貴重な建物です。フロントには明治時代に撮影した本館の写真があり、そこには積善館を目指して人力車や馬車に乗ってくる人、おばあさんを背負って歩く人の姿が。交通が発達していなかった昔、人々は体を治すため、苦労しても山奥の温泉までやって来たことがわかります。
建築時から使われる本館玄関の梁
ほぺたんは宿の歴史がわかる「歴史資料館」も見学し、いよいよ「元禄の湯」へ!5つの浴槽に、胃腸や肌に良いとされる温泉がたっぷりと湧いています。かつての湯治客のように、温泉の効能を感じながらお湯に浸かりましょう。浴室の一角にある約60度の源泉の熱を利用した「蒸し湯」も、ぜひ、おためしを。
積善館本館棟は湯治スタイルの宿泊を気軽に体験でき、宿泊者向けに、四万温泉や積善館、湯治の歴史を知ることができる「館内歴史ツアー」も開催しています。行楽目的とは一味ちがう、昔ながらの温泉の魅力にふれてみませんか?
ほぺたん「歴史資料館」を見学!
お風呂のルーツともいわれる「蒸し湯」
四万温泉はお湯だけでなく、水の良さも自慢。温泉街のどこにいても水の流れる音が響き、その水の色は「四万ブルー」とよばれるきれいなコバルトブルーです。とびきりの四万ブルーを楽しむなら、四万温泉の奥にある「奥四万湖」、県の天然記念物にもなっている「甌穴群」、四万大橋近くにある「桃太郎の滝」がおすすめです!
奥四万湖
桃太郎の滝
四万温泉の景勝地「甌穴」の入り口に、素敵なカフェがあります。店内はガラス張りで、森の中にいるよう。夏はテラス席が開放され、秋は窓一面の紅葉、冬は雪景色が素晴らしいそうです。ギャラリーもあり、四万の自然を感じながら寛ぐことができます。自家製チーズケーキとこだわりのコーヒーも美味!
森のカフェKISEKI
住所…吾妻郡中之条町四万3497
営業時間… 10時~15時(ラストオーダー14時半)
定休日…不定休(お問合せください)
TEL…0279-64-2290