湯之沢館「瀬音大露天風呂」
赤城山の一峰、荒山の標高約900mの谷あいにある赤城温泉。その昔、赤城山は山岳信仰の対象とされ、山で修業していた修験者が、傷や病を癒すために温泉に浸かったのが始まりとされています。元禄時代になると湯治場として開かれ、盛時は湯宿の他、豆腐屋や餅屋などの店も立ち並んでにぎわいました。
今も湯を守るのは3軒の旅館。ほぺたんが訪ねたのは、露天風呂が名物の「湯之沢館」です。
ほぺたん、湯之沢館へ!
湯之沢館外観
ほぺたんは真っ先に露天風呂へ!目にしたのは、露天風呂のすぐ脇をごうごうと瀬音を立てて流れる「玉簾の滝」。ここは、眼下に滝と荒砥川の清流、目の前に悠々たる荒山を望む、絶景の露天風呂なのです。湯は、赤城温泉ならではの褐色のにごり湯。時間によって色や「にごり」は変化し、運が良ければ湯の表面に、炭酸カルシウムなどの温泉成分がつくる、薄氷のような「石灰華」を見ることができます。
内湯「赤城名月風呂」
石灰華
湯之沢館の創業は明治13年。当時、風光明媚な赤城山は文人墨客に愛されたことから、与謝野鉄幹や高村光太郎も宿泊し「まことにこれ純然たる山間の温泉宿」「荒砥川の水声は快く我らを眠らしむ」と記しています。
紅葉や雪景色の赤城温泉も風情がありますが、一番いい季節は春だそう。「新緑前線が麓から頂に上昇し、山が緑のグラデーションに染まるのを一望できます。赤城山に咲くつつじの花も楽しめますよ。赤城山観光とあわせて、ぜひお立ち寄りください」(5代目主人・前原さん)。
湯之沢館の露天風呂を満喫し、山を下りてきたほぺたん。赤城山南麓に広がる田園地帯に、きれいな沼を見つけました。明治19年に造成された農業用貯水池「室沢新沼」です。赤城山小沼から流れる粕川を水源とし、野鳥など様々な生き物が生息しています。周囲に遊歩道と野鳥の観察小屋も整備され、近くに「にほんの里100選」に選ばれた「室沢棚田」もあります。
室沢新沼
赤城山南麓に、音楽好きが集まる素敵なカフェがあるという噂を聞いて、取材途中にランチへ。元プロ・ミュージシャンの夫妻がつくる料理やスイーツは、これ目当てに訪れたくなる美味しさ。ジャズとポップスのライブや誰でも参加OKのセッション、ギャラリーも開催しています。リクエストすれば夫妻のライブ演奏を聴けるかも?!
es café
住所…前橋市東金丸町33-13
営業時間…11時~16時
定休日…火曜・水曜・木曜
TEL…027-283-6543
Blog…http://escafes.blog52.fc2.com/