尻焼温泉「川の湯」
今回、ほぺたんがやって来たのは、山を隔てて草津温泉のお隣にある「尻焼温泉」。川床から温泉が湧き出る長笹沢川の一部を堰きとめて、川そのものを大きな露天風呂にした「川の湯」が知られています。痔に効くとされ、熱い温泉の湯に尻を浸けて治したことから「尻焼」とよばれるようになりました。お天気や川の水量によっては入浴できないこともありますが、それも、天然の露天風呂ならでは。更衣室もないので、事前に準備して行きましょう。ほぺたんも、水着とビーチサンダルを用意し、さっそく「川の湯」へ!
ほぺたん、尻焼温泉へ
湯気が立つ川面に手を浸してみると、温かい!よく見ると、川床から泡がプクプクと湧き上がっているところがあり、これが源泉です。泉温は約55度、川の水と混ざって適温になります。湯加減や深さは、場所によっていろいろなので、ちょうどいいところを見つけて入りましょう。緑に囲まれ、川風に吹かれながら温泉に浸かるのは、とても良い気分です。川岸には小屋があり、川から温泉を引いた共同浴場になっています。
川床から温泉が湧く長笹沢川
川から豊富に湧き出る尻焼の湯を、地元の人たちは入浴以外にも活用してきました。草履や縄、むしろなどを編むために、材料となるスゲやカヤを温泉に浸して足で踏み、軟らかくする「ねどふみ」とよばれる作業に利用したのです。ねどふみをして作る「こんこんぞうり」や「スゲむしろ」は、今も地域に伝えられ、旅館や道の駅で販売されるほか、作業の見学や体験ができる施設「ねどふみの里」(要予約)もあります。お湯はもちろん、尻焼温泉の文化にもぜひ、触れてみてください。
ねどふみの様子
こんこんぞうり(星ヶ岡山荘にて)
時間があれば「野反湖」まで足をのばしてみましょう!標高1513mに位置するダム湖の湖畔に300種以上の高山植物が生息し、初夏から初秋にかけて、シラネアオイ、レンゲツツジ、ノゾリキスゲ、エゾリンドウ…と花のリレーが続きます。遊歩道も整備され、気軽にお花畑散策ができます。ドライブ休憩やお買い物は「道の駅 六合(くに)」へ。直売所や日帰り温泉、足湯、お食事処、宿泊施設などがあり、地元産の花豆を使った「花まめソフトクリーム」もおすすめです。
ノゾリキスゲが咲く野反湖
道の駅 六合
川の湯から徒歩約3分の「星ヶ岡山荘」は、日帰り入浴も楽しめる宿です。渓流沿いの露天風呂は、開放感いっぱい!対岸にカモシカや猿が訪れることもあり、春から秋は、河鹿蛙の鳴き声がBGMになるそう。「尻焼の湯はやわらかく、何度入っても湯疲れしません」と女将さん。こちらもぜひ、お立ち寄りください。
星ヶ岡山荘
住所…吾妻郡中之条町入山1539
日帰り入浴…12時30分~16時30分
TEL…0279-95-5121