るっく&WALK

NO.269 わたらせ渓谷鐵道(2026年1月号)

わたらせ渓谷鐵道の写真

わたらせ渓谷鐵道各駅イルミネーション

るっく&WALK in 千代田町

冬の夜に輝く わたらせ渓谷鐵道へ!

群馬県と栃木県の県境にそびえる標高2143mの皇海山を源とする渡良瀬川。深い峡谷を抜けて大間々や桐生の市街地を流れ、渡良瀬遊水地を経て、茨城県古河市で利根川に合流します。利根川の支流の中でも、長さ・流域面積ともに最大級を誇る川です。

この川に沿って走るのが「わたらせ渓谷鐵道」。桐生駅から終点の間藤駅まで、全長44 kmを1時間半かけて走る観光列車です。自慢はなんといっても、車窓に広がる景色。新緑や紅葉に染まる渓谷、滝や碧い川面、真っ白なみかげ石の河原など、次々とあらわれる渓谷美が乗客を魅了します。

その始まりは1912年、日本一の産出量を誇った足尾銅山から銅を運ぶために建設された足尾鉄道です。輸送効率が高いのは山を貫く直線ルートでしたが、当時の技術ではトンネルを掘ることが難しく、山あいを縫うように流れる川沿いに線路が敷かれました。

1973年の銅山閉山後は利用が激減して廃線の危機にあいますが、「鉄道を守りたい」という沿線住民の乗車運動により存続。1989年、第三セクターのわたらせ渓谷鐵道として再出発しました。
今では「わ鐵」の愛称で親しまれているこの鉄道を、縁の下で支えるのは地元住民のみなさん。ボランティアで駅舎を掃除し、線路沿いを花木で彩るなど鉄道を盛り立てています

「やまと豚弁当」とほぺたんの写真

「わ鐵」名物の駅弁「やまと豚弁当」

そんな「わ鐵」の冬の風物詩が「わたらせ渓谷鐵道各駅イルミネーション」です。夕暮れから終列車まで沿線の駅舎が色とりどりの光で輝き、駅ごとに趣向を凝らしたイルミネーションが乗客を温かく迎えます。電球を飾りつけるのは、沿線住民の方たち。「寒い季節に訪れる観光客をもてなしたい」と取り組みを始め、今年で22回目となります。

過去の沢入駅イルミネーションの写真

過去の沢入駅イルミネーション

車窓に映る灯りを眺めながらの旅は、冬の「わ鐵」ならでは。途中の水沼駅では、2025年に駅構内にリニューアルオープンした天然温泉「水沼の湯」で一休みすることも。桐生駅や大間々駅前に車を停めて、昼は渓谷美を、夜は光の世界に浸る鉄道旅に出かけてみませんか。

「水沼の湯」の写真

駅の天然温泉「水沼の湯」

編集だより

大間々駅近くを運転中、カフェの看板を発見。表門をくぐり長い通路を抜けると、立派な蔵が4棟も建つ空間が現れました。明治大正期に陶器屋の倉庫として使われていた蔵で、その一つが今はカフェとして営業。百年の時を刻む柱や梁に囲まれ、蔵出しの器でコーヒーとスイーツを味わう贅沢なひと時を過ごしました。

cafe蔵八の写真

cafe蔵八
住所…みどり市大間々町大間々1050
TEL…0277-46-8910
営業時間…11時~17時(ラストオーダー.16時30分)
定休日…火・水曜(祝日をのぞく)

  • 掲載した店舗・施設は、定休日以外に臨時休業となる場合もあるので、ご了承ください。
  • 一部取材先より画像をお借りしています。
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