るっく&WALK

NO.200 温泉マーク発祥の地「磯部温泉」(2019年2月号)

温泉記号碑の写真

磯部詩碑公園の「日本最古の温泉記号碑」

るっく&WALK in 安中市

温泉マーク発祥の地

 「温泉」と聞くと、どんなマークを思い浮かべますか。湯つぼに3本の湯気が立ち上る温泉マークは、誰もが目にしたことがあるはず。海外からの観光客にもわかりやすいようにと、お湯につかる姿を描いたマークも新たに登場しましたが、「昔ながらのマークをなくしたくない」という多くの声を受け、新旧2つのマークが併用されることになりました。

湯気で温泉をあらわしたマークの歴史は古く、江戸時代にまでさかのぼります。今から350年以上前のこと、農民たちの土地争いをおさめるため、江戸幕府が判決文を下しました。この判決文に添えられた地図に、磯部温泉を示す記号が2つ描かれていたのです。この記号こそ日本最古の温泉マークといわれています。

湯気が3つ並んだような2月22日を「温泉マークの日」として制定し、温泉マークとその歴史を大切に守り伝える磯部温泉。温泉マーク発祥の地を、ほぺたんが訪ねました。

温泉マークとほぺたんの写真

磯部温泉では、街のいたるところに温泉マークがあります。ほぺたんは磯部駅の前でさっそく石碑を発見。この石碑には、江戸時代と同じ形の温泉マークが刻まれています。現在見かける温泉マークと比べると、日本最古の温泉マークは湯気が何倍にも伸び、とてもあたたかそうです。

石碑の写真

磯部駅前に建つ石碑

温泉街を散策していたほぺたんは、「足湯」と「磯部詩碑公園」でも温泉マークが描かれた石碑を見つけました。「磯部詩碑公園」に並ぶ石碑には、この地にゆかりのある作家や歌人の言葉も刻まれています。古くから名湯として知られた磯部温泉は、中山道を往来する旅人や湯治客でにぎわい、『舌切り雀』で知られる巌谷小波や詩人の萩原朔太郎など、たくさんの文豪が訪れたそうです。

足湯を楽しむ女性の写真

無料で楽しめる足湯

磯部温泉には8軒の旅館があり、のんびりと名湯を堪能することができます。日帰り温泉施設「恵みの湯」では、露天風呂やサウナ、めずらしい砂塩風呂(要予約)も楽しめます。肌触りがやわらかな磯部温泉のお湯をぜひ体験してみてください!

露天風呂の写真

露天風呂でリラックス

砂塩風呂の写真

ミネラルたっぷりの砂塩風呂

編集だより

せんべいを焼く職人さんの写真

磯部温泉の名物といえば磯部せんべい。磯部の鉱泉に含まれる炭酸水が、ここでしか味わえないサクサクの食感を生み出します。温泉街の真ん中を走るせんべいストリートにはお店が立ち並び、11軒の磯部せんべい屋さんをめぐる「磯部せんべいサクサクツアー」(平日限定)も開催されています。お店によって異なる食感や風味を食べ比べて、お気にいりを探してみましょう!

磯部せんべいサクサクツアー

受付場所…磯部温泉会館(安中市磯部1-12-21)
料金…700円(予約不要)
時間…9時~17時(最終受付 16時)
定休日…土日・祝日(他に店舗ごとに休みあり)
問い合わせ…027-385-6555 (一般社団法人安中市観光機構)

地図
  • 掲載した店舗・施設は、定休日以外に臨時休業となる場合もあるので、ご了承ください。
  • 一部取材先より画像をお借りしています。