るっく&WALK

NO.144 上毛かるた 「し」の札(2014年4月号)

 上毛かるた 「し」の札のイメージ

許諾第05-010901号

ロゴ

『上毛かるた』で知る群馬の歴史と文化

群馬県の歴史的人物や風物、景色を詠んだ『上毛かるた』の誕生は、今から半世紀以上前のこと。戦後から間もない昭和22年、長野原町出身の浦野匡彦氏は、「群馬の子どもたちに愛すべき故郷の歴史や文化を伝えたい」という思いから『上毛かるた』をつくりました。

誕生の翌年から始まった「上毛かるた競技県大会」は、今や冬の風物詩となっています。平成26年2月9日に開かれた「第67回上毛かるた競技県大会」では、今年も迫力ある熱戦が繰り広げられました。

すべての読み札を暗唱できるほど群馬県民にとってなじみ深い『上毛かるた』ですが、各札の舞台をめぐれば群馬のことをさらに詳しく知ることができるはず。今号から「るっく&WALK」では、『上毛かるた』に詠まれた群馬の歴史や文化、そのゆかりの地をご紹介します。

上毛かるたのイメージ
上毛かるた競技県大会の写真

第67回上毛かるた競技県大会

第一回で紹介するのは、『上毛かるた』の中で最も古い出来事を詠んだ札。「しのぶ毛の国 二子塚」が伝えるのは、千五百年前の群馬の歴史です。この当時、群馬は栃木とあわせて、「毛野国」と呼ばれており、これがのちに「上毛野(群馬)」と「下毛野(栃木)」へと分かれたといわれています。この「毛」とは、稲などの農作物のこと。群馬はずっと昔から作物が豊かに実る地域だったんですね。

「二子塚」は前方が四角く後ろが丸い形をした前方後円墳のことで、横から見ると塚が2つ連なっているように見えるため、そう呼ばれるのだとか。古代、東国一の強国であった群馬には、二子塚や円墳など八千余りの古墳が残されています。

どうやって古墳がつくられたのか。毛野国の人はどんな暮らしをしていたのか。古代の謎を知りたくなったら、「かみつけの里博物館」へ。ここでは、当時の様子を復元した模型や古墳から出土した貴重な品々などを見ながら、千五百年前の世界を知ることができます。王様や巫女、馬、家など、ユニークな形をした埴輪は、当時の生活を知る大きな手がかり。勾玉づくりにもチャレンジして、古代の暮らしを体験してみましょう!

博物館の外には、5世紀後半につくられた3基の古墳が立ち並びます。そのひとつ八幡塚古墳は、発掘調査の結果にもとづいて当時の形に復元。ここにいたのはどんな王様だったのだろう?巨大なお墓を前に想像がむくむくと膨らんできます。

県内には、他にも大室古墳群(前橋市)や白石古墳群(藤岡市)など、たくさんの古墳があります。古代の群馬の姿を訪ねに行ってみませんか?

かみつけの里博物館 展示室の写真

かみつけの里博物館 展示室

八幡塚古墳の写真

八幡塚古墳

古墳のまわりを飾る埴輪の写真

古墳のまわりを飾る埴輪 提供:かみつけの里博物館

かみつけの里博物館

高崎市井出町1514
開館時間…9時半~17時(入館16時半まで)
休館日…火曜(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日、年末年始
観覧料…一般200円、高校生・大学生100円、65歳以上・中学生以下無料
027-373-8880

  • 勾玉づくりは、土・日・祝日に開催。予約不要。参加費100円
地図
  • 掲載した店舗・施設は、定休日以外に臨時休業となる場合もあるので、ご了承ください。
  • 一部取材先より画像をお借りしています。

■次回は「る」の札をご紹介します。