広大な畑はほぼ機械化されており、実が大きく太ったとうもろこしが、みるみるうちに収穫されていきます
2010年発売の「CO・OP北海道のつぶコーン」は、保存に便利なチャックシール付き。「甘くておいしい」「使いたい分だけ取り出せて便利」と人気です。原料は、昼夜の寒暖差と長い日照時間により蓄えられる強い甘みが特徴の十勝産とうもろこし。その中でも特に糖度が高いスーパースイート種のみを使っています。
製造するのは、地域の農産物の加工を一手に引き受ける株式会社北海道フーズ。とうもろこしの加工に携わって25年という製造課の中尾比呂志さんは、「当社は生産者のための会社で、鮮度の高い作物に付加価値をつけて製品をつくることが使命です。とうもろこしは収穫した瞬間から糖分がでんぷんに変わって甘みが失われていくので、甘みをできるだけ保てるよう、収穫してからおおむね4時間以内に完成させることを目指しています。工場周辺の4町4農協と契約する圃場は、遠くても30キロ圏内。収穫したらすぐに運んでもらい、原料投入から凍結まで約30分で行っています」と説明します。「糖度は毎日測定し、品質規格以上あることを確認しています」
株式会社北海道フーズ 冷凍食品部 製造課
中尾比呂志さん
とうもろこしを生産する農協の一つ、士幌町農業協同組合の高倉健さんは「おいしいとうもろこしを作るため、適切な栽培管理を心がけています。収穫が遅れると実が硬くなってしまうので、適切な時期の収穫を大切にしています。ここ2~3年は北海道も異常な暑さで生育が早く、例年より10日ほど前倒しで収穫していましたが、今年は北海道らしい気候で、8月半ばから収穫を始めました」と話します。
生産者も工場も大変なのは、およそ700ヘクタールという広大な圃場の実が一斉に収穫適期を迎える点。コーンの製造機械が稼働するのは年間35日間程度ですが、その間に約3千トン、1時間あたり4万パック分の製品を製造しています。中尾さんは、「生産者が丹精込めて作ったものを無駄にできないので、必要に応じて延長操業や早朝出勤を行い、収穫したものすべてを新鮮なうちに加工しています」と力を込めます。
サラダやスープはもちろんのこと、おすすめはチャーハンやピラフ。スイートコーンはお米との相性が抜群に良く、地元では炊き込みご飯のもとが大人気だとか。「にんにくやしょうゆで炒めたガツンと濃い味でも、コーンの甘みが負けません」。北海道の旬の味を、ぜひさまざまなレシピでお楽しみください。
畑から運ばれてくるとうもろこしをベルトコンベアで工場内に運び入れます。高速回転するローラーやブラシで外皮やヒゲを取り除き(写真A)、皮が取れていないものは手作業で除きます(B)。外皮や軸などは粉砕し、牛の飼料として近隣の畜産農家に販売します。
洗浄し、機械で13cm以下のものを除き、鉛筆削りのような機械で軸から粒を削ぎ落とします(写真C)。うまみや栄養がある根元の胚芽が残るよう、軸ギリギリでカットしています(D)。
水槽に入れて混ぜ、2段階の網目や風力選別機で皮や未熟な粒などを取り除きます(写真E)。昨年導入した、カメラ10台とレーザーを内蔵した光学式選別機で、変色した粒や皮などの異物を高速判定・排除します(F)。

蒸気と温水シャワーで3分間蒸し上げ、水をかけて20度前後まで温度を下げます(写真G)。冷風を下から当てながら振動を与え、粒同士がくっつくのを防ぎながら一気に凍らせます(H)。

機械と目視で異物混入がないことを確認し(写真I)、箱詰め。埼玉県内の工場に運び、包装して出荷します。

【広報誌2026年11月号より】